移ろいゆく季節

人通りの少ない午前10時頃、陽だまりに寝そべってうとうとするリン
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うしろ姿が可愛らしくて思わずカメラを向けると・・・
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          「今、リンのこと内緒で撮ったでしょ!」
カメラが苦手なリンに睨まれる・・・

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          「いつでもモデルになってあげるよ!」  ありがとね!

最近は陽がぐっと長くなり、ゆうがた6時頃でもフラッシュいらずだ
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仲良く並んで同じところをクンクンするおふたりさん
とても気になる子の匂いらしく、長いことこの場を離れない
その間にまわりのお家に咲いた色とりどりのお花を撮らせていただいた
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桜ほどの大きさの花びら。これも桜の一種だろうか。鮮やかなピンクがとてもキレイ
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皆さんよくお花のお手入れされているなと感心しつつ、美しい花を堪能させていただいた
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夕焼けを背に帰途につく。今日もたくさん歩いたね!





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3時間・・・ある時はあっという間に過ぎる時間かもしれない
けれど激痛に耐えながらの3時間はリキにとってどれほど辛かったことだろう
先生は私からの電話を受けた時点で、リキがショック状態になっている事が解り、万端整えて待っていて下さった
すぐさま採血、点滴のルートが確保され、あらゆる検査をしながら矢継ぎ早に質問が飛ぶ
この数日の様子、昨夜から今朝にかけての様子、毒物を口にした可能性の有無
あまりに急性のためまだ血液には反映されてこない。
「そうか、わかったぞ、膵臓だ」。そして治療が開始された。

処置の途中でリキは吐血した。そして下血
どす黒い血が診察台の上に広がる
「あーっ!」と悲鳴をあげたのは私だった。体が震えて立っていられなかった
だがリキは朦朧としながらもけっしてごろりと横になろうとはしなかった
前足に力を込め伏せの姿勢を貫こうとしていた
「リキ、頑張れ!一緒に家に帰るんや!」と言うH君の声に、懸命に頭をもたげようとする
それはもう治療というより蘇生のようなものだったのかもしれない
一度は途切れかけた心電図がまた動き出し、リキは何度も頭をもたげ前足をかき立ちあがろうとする
生きようとする気迫に満ちた姿だった

荒い息が治まり小康状態を保ったリキに、「峠を越えてくれたんだ」と、私達は希望を持った
だが、入院室で横になり眠っていたリキに付き添って小一時間が経ったころ、リキはあえぐような息をし始める
「先生!様子がおかしい!」
声と同時に先生が注射器を手に飛び込んでこられた。心電図のモニターで異変が解ったのだろう
おそらく強心剤だろう、最後の注射を終えて先生は静かに話された
「勝てなかった・・・抱いてあげて。話しかけてあげてください。耳はちゃんと聞こえているよ」
ぼんやりと先生の顔をながめたあと私は叫び出していた
「嫌や!嫌やー!先生なんとかしてー!」
体中が総毛立っていた。頭皮がピリピリするほどの恐怖だった
悲しみよりも絶望よりも、リキを失う事の恐怖に身体を貫かれた
リキの身体に取りすがった。「リキ、あかん!行ったらあかん!」
あえぎながら懸命に目を開けるリキに、私はハッと気付くものがあった

H君だ!リキはH君を探している!
「H君、リキを抱いてあげて」 茫然と立ちすくんでいたH君がはじかれたように駆け寄る
今言っておかなければ、リキに伝えておかなければいけない言葉がある
「リキちゃん、いっぱい、いっぱい、ありがとう!
 おかーちゃんはリキちゃんがだーい好き!
 ちょっとの間、おかーちゃんが行くまでの間待ってて・・・リキちゃん、またね。また会おう」
H君がリキを抱きしめる。
「リキ!戻れ!戻ってくれ、リキ!」
リキは最後の力を振り絞って耳をぐっと前傾姿勢にし、H君の言葉を聞きもらすまいとじっとH君を見つめていた

頑張ったね、リキ
立派だったよ、リキ
苦しかっただろうに、痛かっただろうに、リキは一言も声をもらさなかった
耳をピンと立て、しっぽもくるりと巻き上げた秋田犬らしい凛凛しい姿で旅立ったね
私はこんなに見事に自分の生を終える事が出来るだろうか
私はリキを心から誇りに思う

4月18日午後1時30分
H君の腕の中でリキは永遠の眠りについた

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by charinmaru | 2011-04-15 10:41

秋田犬&ゴールデンレトリバーと暮らす四季折々


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