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いつまでも元気でいて

このところ11月とはとても思えない陽気
日曜日に近くの小さな川の傍を歩いていたら川へ降りる階段があり、
狭いながらも河原にはベンチも設置してあって、公園のように整備されている
水かさは少ないけど、小さな魚が泳いでいて水はキレイそう・・・
「遊んじゃおうか?」
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               「イェーイ!!」
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                久しぶりのお水遊びに大張りきり

リンもお水遊びは大好きだけど、ここに来る前に見つけた空き地で疾走してお疲れモード
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腰の調子が悪い時は歩くのも嫌がる程だからハラハラして見ていたけど、リンは自分の体をよく知っていて決して無理をしない。少し走ったらちゃんと休憩して自分でセーブしている
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とめどが無いのがこのお方
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おん歳9歳。人間にたとえたなら70歳近い?果てしなく遊びそうなので強制終了!

帰宅後2週続きのシャンプーとなった。
こうして走ったり水遊びしたりの姿を見ていると若い時と変わらぬ無邪気さだけど、寝ている時の顔を見ては「あぁ、歳とったなぁ」と思う
私も同様だけど(笑)顔の張りがゆるんできてタレ目さんになっている
チャチャの笑った目元が五木ひろしに似てきたような?

実家の両親を見ても同じ事を思う
父は3年前に自宅で椅子に腰かけようとして椅子ごとひっくり返り、頸椎を痛めて6時間に及ぶ手術を受けた。懸命のリハビリで歩けるようになった頃、今度は脳梗塞を起こした
頑張りやさんの父は再びリハビリに励み、最近では身の回りの事はなんとか自分で出来るまでに回復してくれた。母は外反母趾の為に足が弱くよくころんで怪我をする
近くに引越してきた事で色々な手助けが出来ると思っていたけど、実際には仕事の行き帰りに病院や買い物の付き添いをする位しか出来ていない。
それでも以前より顔を見る機会が増えた事だけで十分嬉しいと言ってくれる両親
顔を見るだけで元気が出てくるよ、と笑ってくれる
私がどんな状態にある時でも無条件に愛し、信じ、受け入れてくれるかけがえの無い存在
それが無償の愛情というものなら、わんこもまさにそうだなと思う

歳とったなぁ、と思うたびに切なくてしかたがない
どうかいつまでも元気でいて!
私はまだまだ、あなた達からもらった思いに報いていない。










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             2002年ゴールデンウィーク 木津川にて

30キロ近くなったリキには毎日相当量の運動が必要になってくる
自宅からそれぞれ小一時間歩いて、北には平野神社や北野天満宮、東には二条城、南には現在水族館建設予定地となっている梅小路公園、西には桂川河川敷まで、私はどんどん散歩距離を延ばして行った
そうしたある日行くての右側にけっこうな広さの公園を見つけた。その角を右折するつもりだった私は、これ幸いと公園を斜めに横断する事にした

初めての公園だったので入り口の看板を確認すると「マナーを守って散歩させましょう」という文字と犬の絵。
「よっしゃ、OK!」横断して公園から出ようとした時、学生風の若い男性とすれ違った
すれ違いざま彼は私を睨みつけてこう言った。「犬、連れて入んなよ!」
「えっ?」「犬、連れて入るな言うてんねん!これ見えへんのか!」
彼が指差した公園出口には犬の絵に赤い×印と散歩禁止の看板があるではないか
あきらかにこちらの看板の方が新しい。
「えーっ!向こうには散歩OKの看板があったもんやから入ってしもたわ」
「はぁ!?」
「初めて来たもんでこの看板に気づかへんかったの。ごめんね」
よほど犬嫌いなのだろう。リキを見る目に嫌悪感がありありと浮かんでいてとても嫌な気分になる
そして「チッ!」と舌打ちが聞こえた。カチン!私の心の中にはこの音。
公園の中へ立ち去ろうとした彼の顔に思わず眉を寄せた目を向けた瞬間、リキが「ウゥーッ!」と唸った
学生風が顔をひきつらせて立ち去る。私も歩き出したものの少しショックを受けていた
・・・リキが人に威嚇した・・
初めての事だった
・・・リキも今の人のこと嫌なヤツって思ったんや・・

さらに数週間ほど後の事だった
小雨の降る日に路地で小柄なおばさんとすれ違った。私が傘をさしていないので、その人は普通に通り過ぎる事が出来る道幅だと判断したのか、傘を傾けずに歩いてきた。
心持ち体をずらせたつもりだったが、傘の先が私の頭にこつんと当たった。「あっ」
私の心の中に ムカッ!という音が響く。瞬間またもやリキが「ウーッ」と唸る
おばさんの顔に恐怖が走った

リキには私の中の「ムカッ!」や「カチン!」や「ブチッ!」が聞こえる。リキは私の鏡だ
小さな頃から色んな人に触れてもらって可愛がってもらって人が好きになったリキが、人に対して威嚇するようになったのは私のせいだと思った
トラブルが起こるとやはり心中穏やかではいられない。ではトラブルを避ける為にはどうすれば良いのだろうか
一からやり直しだった。リードの持ち方、歩き方、散歩コースの道順、人や犬と出会った時のすれ違い方。
何よりもリーダーとしての私の自覚。

年季が入った今ではさりげなく出来る事が、その頃の私には「解らない事」の山積みだった
たとえば狭い道で前から歩いてくる人の様子で「犬が苦手なんだな」と思うと、おすわりをさせて自分が外側に立ち通り過ぎてもらう。その人も怖い思いをせずに済むし、こちらも嫌悪感をあらわにされて嫌な気分になる事を避けられる。

その時以来、毎日の散歩を心から楽しむために私とリキはせっせと修行に励むのだった

そして2002年5月5日子供の日
リンが我が家にやってきた
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by charinmaru | 2010-11-08 18:53

秋田犬&ゴールデンレトリバーと暮らす四季折々


by charinmaru